健康経営相談Q&A

経営者自身のメンタルヘルス対策方法はありますか?

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企業のメンタルヘルス対策の重要性は理解しています。
しかし、実は自分(経営者)のメンタルヘルス対策もしてほしいです。
経営者は相談することができず、自分で判断し責任をとる立場です。
経営者に悩みや迷いがあると企業全体に影響してしまう可能性があるので、なるべく従業員に弱みをみせず、元気でいたいです。
自分自身に対してできることはありますか?

経営者にも見直してほしい、セルフケア

自分自身のメンタルヘルス対策のことを専門用語では、「セルフケア」といいます。

セルフケアのポイントとしては、
1. ストレスに早く気づくこと
2. ストレスに適切に対処すること
です。

1. ストレスに早く気づく

ストレスに気づくためには、自身のストレスサイン(特に出やすいもの)を見逃さないように心掛けることです。

身体面
・肩こり
・目の疲れ
・体のだるさ
・脱毛
・頭痛
・腰痛
・夜入眠できない
・夜途中で起きてしまう

心理面
・不安である
・落ち込んだ気分である
・イライラする
・怒りが込み上げてくる
・集中力が低下している
・希望がないように感じる
・わけもなく涙が出る
・やる気がでない

行動面
・生活が乱れる
・過食してしまう
・散財する
・過度の飲酒や喫煙
・ギャンブル
・暴言・暴力的な物言いをしてしまう

等があります。
人によってストレスの現れ方は様々ですが、よく出やすいパターンがあります。
自分のサインを見つけることによって、より早くストレスに気づくことができるようになります。
今までの生活の中で、何か思い当たる節はあるか、ぜひ振り返ってみてください。

2. ストレスへ適切に対処する

ストレスに気づいた後は、そのストレスに対処することが必要になります。

ストレスへの対処と聞くと、何だか大変そうで身構えそうに聞こえますが、日々の暮らしの中で実行できるものもあります。
今回は暮らしの中で簡単にできるものをお伝えします。

生活習慣を整える

良質な睡眠・バランスのとれた食事・適度な運動習慣の3本柱が大切です。
健康な心は、リズムある生活習慣の中で作られます。
ストレスの解消を目的にたばこや過度の飲酒は不健康な健康習慣につながりやすく、長期的にみると悪循環に陥りやすいです。
ほかの健康的なストレス解消法を身につけることが望ましいでしょう。

身近なストレス解消法を持つ

自分に合った気分転換法を見つけることです。
自分に合ったものを早めに見つけることが、ビジネスパーソンとして必要かもしれません。
趣味的なものとして、読書・音楽・映画鑑賞・カラオケなどがあります。
リラックスできるものとしては、入浴、深呼吸、自然を楽しむ(散歩、登山、ガーデニング、旅行等)などがあります。

発想の転換をする

人は、知らず知らずのうちに考え方が固まってしまいます(専門的にはスキーマと呼ばれます)。
それを念頭に置いていれば、逆に、自分の行動への見方を変えてみることに利用できます。
例えば
半分しかできなかった → 半分もできた
絶対にやらなければならない → ときにはできないこともある
この人のやり方は気に食わない → 人の数だけ考え方がある
と考えてみます。
そう考えることで、気分が楽になり、解決方法も見つかっていくことがあります。

専門家へ相談してみる

経営者の方は、社員用の外部相談窓口を設置したとしても社員用と思い込み、自身が利用するという発想がない傾向があります。
せっかくの制度なので、経営者自身も一人で抱え込まず相談窓口を利用してみることが有効です。
社員相談窓口は、社員はもちろん経営者の方も相談できるので、ぜひ活用していただきたい。