健康経営相談Q&A

在宅勤務中の従業員のメンタルヘルスケアはどのように行えばよい?

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リモートワークにおける従業員の心の健康を維持するための必要な要素は、「職務を遂行するためのスキル・知識・安全」「個人のメンタルヘルスケア」「家族や同僚からのサポート」「組織からのサポート」の4つが挙げられます。

 

この4要素は、リモートワークをする上で個人が十分な力を発揮するために必要不可欠なものであり、これらを増やしていくことが従業員を支援するための基本となります。では、上司・組織として、どのような対策を講じれば、従業員のメンタルヘルスを良好に保つことができるのでしょうか。

 

1.職務遂行基盤

リモートワークの環境を整えることが何よりも優先されます。自宅のWifi環境が良くないことで回線が切れるというストレスを防ぐことや、自宅で仕事ができる場所や時間を十分確保できるかどうかの確認も必要でしょう。また、部下の進捗が分からないという事態を防ぐために、リモートワーク上の明確なルールを敷き、いつまでにどの水準のものが必要かを明確にし、業務のゴールだけでなく途中経過もしっかりと把握していきましょう。しかし、人は仕事の裁量を感じられないとストレスになりやすいため、細かい指示をしすぎるのは禁物です。業務の可視化よりも成果の可視化を目指しましょう。そのほか、周囲に人がいない状態は仕事を抱えやすい状況を作り出しやすいため、業務上のトラブルや困りごとを報告しやすいようなルールの設定や、適宜声かけしていくことも大切です。普段よりも多く声をかけるぐらいで丁度良いでしょう。

 

2.個人のセルフケア

リモートワークをしていると、オンとオフの切り替えが難しくなるため、こまめに休憩をとることを促すなどして、長時間労働にならないようメリハリをつけて業務ができる環境を整えましょう。また深夜に連絡が行かないよう業務時間しか連絡を取れないようルール化することも大切です。自分のペースで仕事ができる、仕事のやり方を決められるなど、裁量が高いほど仕事のパフォーマンスは上がりますが、リモートワークという環境では仕事を抱え込みやすくなるため、普段以上に相談体制を強化することも必要です。社内・社外でのメンタルヘルス相談窓口の案内をしておくと良いでしょう。

 

3.同僚からのサポート

リモートワーク以前は、オフィスで当たり前のように同僚と顔を合わせ、日々の不満の愚痴を言い合ったり切磋琢磨したりしながら、日々のストレス発散をしていたという従業員も多いでしょう。「孤立感」「孤独感」を防ぐためには、例えばオンラインの会議を定期的に開催するようにしたり、メールやチャットに頼らず、できるだけビデオ通話や電話などを利用して直接話すよう促したり、3密を避けながらローテーションで出社する体制を導入したりするなどの対策が望まれます。

 

4.組織からのサポート

従業員のメンタルヘルスを保つために組織のサポートが有効であることは、東日本大震災やSARSの時にも報告されています。組織がいかに対応するかで、従業員のメンタルヘルスの有り様は変わってきます。まず、業務成果の目標や評価方法を明らかにし、明確に伝えておくことが必要です。もちろん、テレワーク以前の業務形態でも正しいフィードバックと評価は重要ですが、上司と従業員が離れているリモートワークの状況下では、従業員に関心を向けるということがことさら必要になってきます。そして、普段以上に業務遂行に対する承認・労い・意味付与をし、従業員のモチベーションを保っていくことも望まれます。また、リモートワークで従業員をマネジメントするためには、頻繁に接点をもつ必要があります。そのため、1日一回はビデオ通話などで顔を見て話し、従業員の家庭事情を念頭に置きながら、場合によっては雑談を取り入れていくと、従業員の方にも安心感が生まれ、コミュニケーションがスムーズになっていきます。